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試作屋さんと3Dプリンター

製品開発において、「試作」は重要な役割を果たす。

設計したらはい量産というわけではなく、一つの製品が完成するまでに、何度も試作を行う。
具体的な試作ステップは、
構想試作 → 技術試作 → 量産試作
のような流れになっており、ステップを進めるごとに完成度が高まっていく。

量産用の金型を用いて大規模な試作をするのは技術試作からであり、それ以前の段階では樹脂や金属を塊から削り出した部品を使って試作する。
この削り出しの部品はどこで作るのかというと、試作を専門で行っている「試作屋さん」に外注している。
量産用の金型は非常にコストがかかる上に日数もかかるが、削り出しなら少量であれば短納期で作ることが可能であり、コストも比較的安い。また、加工精度も実用レベルであるため、構想試作の段階でもある程度動くしそれなりに製品っぽいものができあがる。
だがこの段階ではまだ「とりあえずここはこんな感じに設計しとこう」というような箇所が多く、組み上がりを確認したり評価試験の結果を確認するとすぐに設計変更をしてまた試作に出すということが多い。

なぜ三次元CADを使ってちゃんと設計しているのに何度も試作をやり直すのかというと、いくら画面の中でうまく設計できていたとしても、それが本当に狙い通りに機能するかどうかは、現物で確認するしかないからである。そして、「画面の中では完璧に部品が組み合わさっているいるはずなのに、現物で確認したらうまくはまらなかった」「思ったより強度が弱かった」というようなことは日常である。
このように試作を繰り返すと、金型に比べて比較的安価な削り出しによる試作費もどんどん積み重なってバカに出来ない金額になっていく。だから、「これ実際のものにしたら形状の具合とかどんなかんじかな?」というような軽い気持ちでバンバン試作に出すのはもったいない。

そこで試作屋さんに代わって活躍するのが3Dプリンターだ。
さすがに加工精度は試作屋さんによる削り出しには劣るが、まず1部品あたりのコストが比べ物にならないほど安い。また、出来上がりまでのスピードも非常に早い。例えば、小さい部品なら10数分で出来上がってしまう。試作屋さんなら、いくら急いで作ってもらったとしても、納入までに2日はかかる。この差は大きい。
よって3Dプリンターは、「ちょっと設計してみたけど、これ実際どんなかんじかな?」を確認するのにもってこいなのである。

gallery_1.jpg

学生の頃アルバイト先で3Dプリンターをよく使っていたが、今の会社では置いてあるのにあまり使われていない。試作用途としてとても便利なものなのに、使っているのは私とあと若手の先輩一人ぐらいだ。これは非常にもったいないことであると日々感じている。
みんなが使わない理由は簡単で、「使い方がよくわからないし調子悪くなったりするみたいだし試作屋さんに投げたほうが確実」だからだ。こんな面白いものがあるならちょっと使ってみよう!みたいな遊び心があんまりない。(ただ先輩とおもちゃのように使ってるので変にみんなが使うよりいいけど笑)

まとめると、
・「2日以上時間がかかるしお金もそこそこいるけどちゃんと実用レベルの精度が欲しい」なら試作屋さん
・「精度はそこまで要求しないからとにかく安く早くものが欲しい」なら3Dプリンター
というように、用途によって使い分けると良い。

これからも3Dプリンターはどんどん活用していきたい。だって設計してすぐ形になるのほんと楽しいから!
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