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修士論文はストーリーを決めるとこまでで8割

修士論文を執筆するプロセスのうち、もっとも重要なのは、ストーリーを組み立てることだ。「どんなお話の流れにするか」が決まれば実はもう修士論文は8割方完成したも同然である。残ったプロセスは実際に書く(打ち込む)というただの流れ作業だけだ。「書く」プロセスは全体の8割もの時間を食うが、論文の完成度には2割程度しか寄与しない。

いやいや何言ってんねん(笑)

って思うかもしれませんが、最近ぼくは修士論文を書き始めてそんな仮説を立てました。

他の人が論文をどう書き進めているのかぼくはあまり知りませんが、まず先輩の論文を見て書式等を参考にして、なんとなく前の方から順に書き始めるというのがよくあるパターンだと想像しています。やった実験内容や結果のグラフや考察を時系列順につらつら書きながら適宜修正していくというスタイルで。

ぼくも最近ようやく論文の執筆にとりかかろうとしたんですけど、最初の一歩がなかなか踏み出せませんでした。
小学校の読書感想文のはじめの一文ってめちゃくちゃ悩んだじゃないですか。まさにそんなかんじで。

それもそのはずで、ストーリーが自分の頭の中で全然まとまっていなかったんです。これでは書き始められません。
いや、正確には書けなくはないんですけど、話がまとまってないまま書き進めてしまうと途中どこかで繋がらなくなったり、始めのほうと終わりのほうで一貫性がなくなってよくわからない論文になってしまいます。そういう論文って学生が書いたやつだとけっこうあって、そうなってしまうのが嫌だったんです。

そこで、一旦論文を「書く」のはやめにしました。そして、さっきのような仮説を立て、まずはストーリーを組み立てることに専念することにしました。

ストーリーの組み立てに使ったのは、研究発表でおなじみのパワポです。過去に研究会で発表するために作成したスライドを一通り眺め、重要なグラフや知見を適当に項目ごとに分けて新しいスライドにペタペタはっていきました。
そして、それらを「時系列にはこだわらず、一番話がよくまとまる順番」に並べ変えるということをしました。

このようなやり方でストーリーを考えた結果、なんと一番最後にやった実験結果を話の一番始めに持ってくれば全てのつじつまが合うということに気が付きました。話がうまくまとまるなら、別に時系列順を守る必要などないのです。
話の大筋を決めた後は、それに矛盾しないように研究背景や目的を考えていきます。そして、全体の話がうまく繋がるように、各スライド間に適宜新しいスライドを挟んでいきます。

こうした「研究活動の時系列を無視したストーリーの組み立て」は、論文の前の方から順にやったことを書き進めていくやり方では不可能です。

さらに、パワポで先にストーリーを組み立てる利点はこれだけではありません。
大体話が自分の中でまとまったところで、指導教官にそのスライドをもっていって「大体こんな感じで修士論文書いていこうと思ってるんですけど、どうですか?」と聞くことができ、全体像をいち早く見せた上で意見をもらえるのです。
もし話がおかしければこの段階で軌道修正することができますし、もしその話の流れでよければあとはその流れに沿って実際に書き進めればいいだけです。

修士論文の執筆をものづくりのプロセスに例えると、先のストーリーを組み立てずにとりあえず書きながら後で修正していくやり方は、コンセプトスケッチや設計図もなしにいきなりモノを作るようなものです。それでもなんとか作れなくはないですが、ある程度進んだ段階で部品がうまく組み合わないとか、最初に思っていたものとどうも違うものができてしまったりとかで結局降り出しに戻ってしまい、無駄な労力を費やしてしまうことになりかねません。

一方、書く前にパワポでストーリーを組み立てるやり方は、実際に作る前に入念にデザインを練って設計図を描いてから作るようなイメージです。もし、設計段階で不具合が見つかっても、修正コストは作りはじめた後とは比べものにならないくらい小さく抑えることができます。

そう考えると、論文を書いてからその論文の流れに合わせて発表のためのパワポを作るのは明らかに順序が逆なんですよね。


修論書くならまずはパワポでストーリーを。

人は見た目が9割。修論はストーリーが8割。