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2014年02月

鍵屋に合鍵を作ってもらった話

新しい家に引越した。
過去2回ほど賃貸物件への引越しを経験しているが、いずれも鍵はマスターとスペアの2本貰えた。だから当然今回も2本貰えるものと思っていたが、渡されたのは1本だけで、合鍵が欲しければ自分で作れとのこと。
かなり不満に思ったものの、調べてみると1本しか貰えないのはよくあることらしい。

渋々、とある駅の近くの鍵屋で合鍵を作ることにした。
この駅の近くには鍵屋が二つある。まずは一つ目の店に鍵を持っていき、いくらかかるか聞いてみた。老夫婦がやっているお店だった。

「これは特殊な鍵だから、5000円かかりますねー」

高い。高すぎ。
なんでこんな低家賃の家にそんな特殊な鍵付けるかなー。普通の持つところが四角でギザギザのやつとかでいいのに。もしくは鍵屋にぼったくられてるのか?

というわけで二つ目の鍵屋に行って同じようにいくらかかるか聞いてみた。普通のおじさんがやっているお店だった。

「これは特殊な鍵だから、5000円かかりますねー」

…こいつら絶対グルだ!カルテルだ!(たぶん本当に特殊で複製が難しいだけ)

しかたなく一つ目の店に戻った。
ぼくはそこでおばあさんに対して精一杯、貧乏学生を演じた(紛れもない事実である)。

「もう少しだけ安くならないですかね…。」

「(少し小さな声で)じゃあ4500円にしてあげましょうか。」

✳︎

昔、テレビである伝説的脱獄者の話をやっていた。

牢屋には当然、鍵がかかっていた。だが、その脱獄者はどこからか入手した針金を牢屋内で加工し、自力で合鍵を作ろうとした。
その方法は、指を鍵穴に強く押し当て、その時指についた型に合うように針金を曲げるというものだったと思う。さらに、作りかけの鍵はいつも尻の割れ目に隠して監視の目をくぐり抜けていた。

現代の鍵では絶対に不可能な方法だし、この話もどこまで本当かわからない。けれど、ものすごくロマンのある話だ。

✳︎

できあがった合鍵の精巧さを見て、ぼくはこの話を思いだした。鍵屋の技術にも似たようなロマンを感じたからだ。きっと複製が難しい鍵ほど職人の腕が鳴るのだろうと。

安くしてもらったのもあって意気揚々と家に帰った。

そして、鍵職人のおじいさんに作ってもらった合鍵をシリンダに刺した。




鍵は、回らなかった。


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修論発表終わりました

修士論文の執筆と発表が終わりました。

みんなが口をそろえて言うような解放感とかは正直特になかったですね。

なんていうか順調に要領よくいったなぁってかんじですほんとに。


修論は、前回書いたようにストーリーをしっかり練って書いたので、すっきりとした仕上がりに。
作業的に書くのはしんどかったけど、日程的にもわりとゆとりをもって書き上げることができました。(おもしろい話がなくてすみません)

それから発表の準備ですが、これも修論を書く時にほとんどスライドを作ってしまっていたので、発表時間に合わせて多少の編集と微調整を加えた程度です。


発表当日は、ほぼ練習した通りに話すことができたと思います。
本番ではどうしても早口になってしまいがちなので、少しゆっくりめに、はっきり話すことだけを心がけました。

発表後の質疑応答は少し身構えました。中間試問の時にある先生にボコっていただいたことを覚えていたからです。
だから今回もその先生が絶対ガンガンにボコってくるだろうと思って。

しかし、今回はその先生から「この研究おもしろいね」と言われました。

おい。なんだよそれ。いつものボコりはどこいったんですか。

ぶっちゃけ超嬉しいぞwwwけれどもここはあくまで自分らしく平静を装いました。

その後も同じ先生にいろいろ質問されたりしたんですが、まぁなんとも普通の質問で拍子抜けするかんじ。
他の先生から言われたアドバイスや質問も至極真っ当なものばかりで、そのおかげで聞かれたことを素直に答えられたと思います。


修論執筆と発表を通して全体的に、すんなり無事にってかんじでした。
ぼく元々めちゃくちゃけなされることもめちゃくちゃ賞賛されることもない、ザ・無難人間てところなんですよね。
なんだろう。修士の2年間でそれに拍車がかかったのかなってかんじです。

学部の時はもっと切羽詰まってて、終わった後なんか解放感がすごかったんですけど、今回はそうでもないっていう。
これは余裕をもって物事を行えるようになったということですかね。前向きに捉えると。


ゆとりって大事ですね。
手を抜くんじゃないですよ。ゆとりを持って頑張るのが大事なんです。

というただの日記でした。